今月の初めはロンドンから車で1時間ほどのClivedenHouseに滞在しておりました。以前に訪れた時と外観は変わりませんが、スタッフやサーヴィス&レストランなどが随分と様変わりしておりました。 実は昨年から全面的なリニューアルに取り組んでいて完成は2015年末の予定とのこと。また内容的にも、スターシェフを招聘して新たな魅力を加えたオーベルジュへと変貌を遂げておりました。ロンドン市内もそうですがイギリスの食環境はどんどん変化しているのを実感します。 時の流れの速さが実感される師走もあと少し、激動の2014年も終わります。 今年はアップダウンの激しいダウンヒルコースを滑るような1年でした。 皆さんは如何でしたか? 「私達の身体は神様からのレンタルです。いつかは返却しなければならず、それがいつかは誰にもわからない。」〜 と、いつも話しているのですが、いざそれが自分自身の身に起こってくるとそのインパクトは大きいですね。 自分自身で経験してみて、心の底から実感したのは〜 「不安や恐怖を追い払い真の安堵感を得るただ一つの道は、変化の渦へと飛び込みその反対側に抜け出て再び生きる歓びを感じること!」 人は不安にとらわれたり、恐怖心でいっぱいになると、平常心を失い、普段は何気なく判断したり行動していることができなくなってしまうのですね。 こういう時に最も効果があるのはいつも一緒に居るパートナーの言葉です。 自分もパートナーの一言に何度も助けられました。 人生はまさに旅のようなものですが、いつも相棒が一緒にいることによって歓びも悲しみも味わい深いものになっていきます。 人は人生の成功を、得た物や地位、満足感などによって計りますが、神はどんな経験をしどれだけ成長したかによって計ると謂われます。 自分の身体を返却し人生を終えて次の世界に向かう時に持っていけるもの〜それは魂に刻まれた感動と自分で経験して勝ち取った心の成長だけです。 どんな経験でも、またどんな人生であっても必ずやそこで学び自分自身を成長させるチャンスがあると思います。 来年もまた、一歩一歩焦らず、慌てず、日々の経験をかみ締めながら楽しく歩いていきましよう。
今回はミュンヘンから車で2時間ほどのアルプスの麓にあるお城を訪ねました。デズニーランドにある白鳥城のモデルにもなったというノイッシュヴァンシュタイン城です。 バイエルン王家のルードヴィッヒ2世がその生涯を掛けて造った城の一つですが、波乱に満ちた人生と謎に包まれた最期がその美しさとともに今も沢山の人々を惹きつけています。 学生の頃に雑誌から切り抜いた1枚の写真が何年も机の前にピンで留められてありました。この城を造ったルードヴィッヒ2世、彼が心酔し全面的に支援したワーグナー、それに応えて数々の名作をものにした作曲家〜「タンホイザー」「パルジファル」「リング」・・・。 若い頃に家族が寝静まってから聞き続けた旋律が脳裏に蘇ってきました。 絶対王政が終焉を迎える頃にバイエルン王家の王となったルードヴィッヒ2世は、自分だけのためにこの城を造り国家の財政を傾けたため王位を追われ、40歳にして謎の死を遂げます。 しかし、その死後ほどなくこの城を訪れる人が増え続け、今では一大観光資源となって世界中の人々が訪れています。 真に人生というのは皮肉なものです。 私達は愛を必要とし愛によって育まれます。 愛がなければ人間は崩壊します。 しかし、皮肉なことに私たちは愛することをよくわからずに生まれてきます。そのため、私たちは一生をかけて愛することを学んでいく必要があるのです。 最初は自分自身を愛することから始まります。誰でも出来て当たり前のように感じますが、これがなかなか難しい。 愛するとは、日本語では「大事にする」が真意に近いように思いますが、たとえば自分の心を後回しにして、親や親友または先生などの言葉を優先する、世間にどのように見らるかを優先する、仕事を優先する、家族を優先する・・・・、常識を優先する。 つまり当たり前のことを当たり前に生きることは自分を愛することと相いれない事が多いのです。 でも、自分を愛することを忘れて生きていると、生きることがどんどん辛くなり、鬱になったり、病気になったりと大変なことになっていく。 生きるというのは難しく、謎に満ちています。 自分自身を愛することは決して自己中でもなんでもない、どうしても必要な過程なのです。 自分自身を大事にできるようになって、その次は自分と同じように他の人も大事に出来るようなる、または自分以上に大事に出来るようになる・・・。 「アナと雪の女王」のなかでオラフが言ってますね。 「大事な人の為なら融けてもいい」 そして、アナがまさにそれを実際に行動に移します。 この感動こそが愛の力です。 ヒントは、「愛の力は愛される側ではなく愛する人にこそ宿るもの」〜つまり愛する人、愛する仕事、愛するものを沢山持っている人が幸せを見つけるのです。 私たちは、一生をかけて様々な人生を経験しながらこのことを学んでいくのだと思います。
EgertonHousu〜いつも立ち寄るヴィクトリア&アルバート美術館のお向かいの路地をほんの少し入ったところにある小さなホテル。 まさにヴィクトリア時代のタウンハウス(貴族がロンドンに冬の間滞在したお屋敷)を内装のみ現代風に改装し、昔と変わらぬサーヴィスを提供し続けている小さなホテルです。 ここでアフタヌーンティーをいただきました。 小さなラウンジでしたが、とても居心地の良い空間なのでゆっくりと寛ぐことが出来、落ち着きます。 仕事の合間のほんのひと時〜日常の喧騒から離れた至福の時間です。